コーラの話
コーラ。
世間一般には、体に悪い飲み物の代表のように捉えられている。
どぎついカラーリング。妙な噂がたつネーミング。そして極め付けの糖分量だ。うちの親も、あまり進んで飲ませたがらなかった。
しかし、郷に入っては郷に従えという言葉がある。
中国に住んでた時はとにかく冷たい飲み物がなかった。物資が無いのではない。「冷たいものを飲む」という文化自体が存在しないのだ。夏場は地獄だ。
その点コーラは偉大だ。
アメリカから渡ってきたその瞬間から、「冷やして飲む炭酸飲料」という自身の売り文句でもって中国四千年の歴史をブチ壊してくれた。
どのレストランに行っても、コーラだけはキンキンに冷えていた。
そんなこんなで、僕はコーラ中毒になってしまった。
思えばこれは帰国子女特有の症状なのかもしれない。知り合いの帰国は全員、コーラを携帯していた。
そして、毎日のように500mlペットボトルを空けるうちに、僕は真理に気づいたのだ。
「コーラは健康にいい」
大事なのは飲むタイミングである。
朝ごはんを抜かざるを得なかった朝に一気飲み。これである。
ここにその利点の一端をお知らせしよう。
① カロリーが高い。
先ほども書いたように、コーラの糖分量は異常だ。逆にいうと、ものすごくコストパフォーマンスがいい、ということである。朝、コンビニでおにぎりやパンを買うよりずっといい。
② 炭酸飲料である。
夢うつつの通勤電車も、これでシャッキリ、乗り過ごしも解消だ。多量のカフェインも助けてくれるぞ。
③ なんかヤバいのが入ってるという噂がある。
朝なんてドーピングするくらいがちょうどいい。はいオッケーイ。
どうだろうか。これを読んだみなさんも、軽率にコーラ中毒になってもらいたい。
ところで、先日、しきりに上記の理屈を唱えてコーラを痛飲していた時の写真が出てきた。高二の春の頃である。
メチャクチャ顔が丸かった。
あれ?